校正のコツ!印刷会社が行う校正のノウハウを紹介
2024年6月25日
私たちが制作する印刷物やWebサイトなどのコンテンツは、制作時や完成前に必ず「校正」の作業が発生します。「校正」はコンテンツの品質を上げる際に、非常に重要な役割を担っています。今回は「校正」と混同しやすい「校閲」の違い、また実際に私たちが行っている校正作業についてご説明します。
校正について
「校正」は「文章の表記に誤りがないか」を確認します。文章と文章を比べて誤りがないか、不適切な表現がないかを確認する作業です。例えば、誤字脱字、句読点や表現の誤りなどです。
校閲との違いとは
「校閲」は「文章の内容に誤りがないか」を確認します。文章の内容や表現に対して、誤字脱字や文法の修正以外に、そもそもの内容が間違っていないかといった事実確認や、言い回しなどが適切かなどを確認する作業です。校閲は文章のクオリティや読みやすさを向上させるために行われる作業です。
校正と校閲では見方が少し変わります。校正は単純に文字間違いや文章の体裁を確認していますが、校閲では内容が正しいのかを確認しています。
印刷会社が行う校正のノウハウ
では実際に印刷会社で行われている校正のノウハウをご紹介します。
1.原稿と校正物の照らし合わせ
原稿と校正物の内容が、原稿通りに正しく作成されているかチェックする作業です。原稿通りに作るだけなら簡単と思われがちですが、ヒューマンエラーが発生しやすい作業です。作業者が手作業でコピペをして、コピー漏れがあったり、コピペができないものはそのまま直打ちして、スペルミスを起こしたり、そもそもデータで頂いた原稿の文章が文字化けをして気づかない…といったことまで様々です。
2.固有名詞や日付、数字の誤りの確認
固有名詞や日付、数字に関しては特に誤りがあってはいけないところです。会社名や人の名前、名前の漢字(高→髙など)、また原稿には正しい日付が入っていても、曜日が間違っていたり、グラフの数値がまちがっていたり、ぱっと見では気づかない箇所が多く存在します。
3.誤字脱字の確認、てにをはの確認
基本的な漢字間違いや、同音異義語、送り仮名などに誤りがないかを確認します。
4.指示した朱書きが正しく反映されているか
お客様からご指示いただいた修正(朱書き)が正しく反映されているか確認する作業です。単純な修正漏れや、修正ミス、修正指示の勘違いや修正した所以外の場所が変わっているなど、修正指示一つとっても多数のミスが含まれています。
校正をより正確に行うには?
弊社が校正の依頼を受けた際に行っている作業です。
・校正物はプリントアウトする
→画面上で確認すると見落としが発生しやすくなります。またプリントアウトすることで、全体が見え、見比べがしやすくなります。
・確認した所に関しては必ずチェックを入れる。
→文字数が多いものはチェックを入れることで、修正の見落としを防ぐことができます。
・デジタルツールを使う
ここ数年でWeb校正(オンライン上の校正)も普及しています。Web校正は紙と違い、インターネット環境があれば、いつでもどこでも校正が可能で、修正指示もオンライン上で実施できます。またどこを修正したのかがWeb上で一目瞭然のため、見落としの防止にも一役買っています。
Web校正 - タカラサプライコミュニケーションズ株式会社 (takara-sc.co.jp)
校正は、一見地味で目立たない作業ですが、印刷物やWebサイトなどのコンテンツのクオリティを底上げする非常に大事な役割を果たしています。アナログ、デジタル両方を活用し、より精度を上げていきましょう。