販促担当者が知っておきたい販促(消費者)キャンペーンの手法と事例
2025年4月4日
よくTVや街中、SNSで見かけるキャンペーン。「何となくはわかるけど、キャンペーンってそもそも何だろう?どんなものがあるのだろう?どんな事に気を付ければいいの?」といったお悩みが見受けられます。この記事では販促キャンペーンの様々な手法や事例について解説します。
キャンペーンとは?
キャンペーンとは商品やサービスの認知度を上げ、販売を促進するためのマーケティング活動です。主に「商品・サービスの認知拡大」「売上拡大」「新規顧客の獲得」「市場調査」といった目的で行われます。キャンペーンは主に「オープンキャンペーン」と「クローズドキャンペーン」の2種類に分類されます。
オープンキャンペーンとは?
ウェブサイトやSNSのプロモーションなど、誰でも参加可能で広く一般に公開されているキャンペーンです。商品の購入やサービスの導入が不要で、誰でも簡単に参加できるので、商品やサービスの認知度を大幅に向上させ、新しい顧客層を開拓するチャンスが広がります。
<主な手法>
・SNSキャンペーン
X、Instagram、TikTokなどのSNSを利用したキャンペーンです。フォロー&リツイート、ハッシュタグ投稿、アンケート回答などが一般的です。
<参考>新製品の写真を投稿で応募!スイーツセットなどが毎週当たる!|日本コカ·コーラ株式会社
https://www.coca-cola.com/jp/ja/brands/minute-maid/campaign/2025spring-cp
・LINEキャンペーン
LINEの友だち登録やアンケート回答、クイズ回答などを通じて参加できるキャンペーンです
<参考>「THE PEEL」40万人体験キャンペーン|サントリー株式会社
https://webcp.suntory.co.jp/apc/sscp/K2PL1/504T
・Web・アプリキャンペーン
Webサイトやアプリを利用したキャンペーンで、無料会員登録、アンケート回答、スタンプラリーなどがあります。
<参考>マイルチャンススタンプ1億個山分けキャンペーン|日本航空株式会社
https://www.jal.co.jp/jp/ja/121campaign/2025/jmbapp-dl/?msockid=232541a755536828232d54a354d8693e
・ハガキキャンペーン
アンケートやクイズに回答してハガキで応募する形式のキャンペーンです。
<参考>クイズで当たる!春の丸美屋ふりかけキャンペーン|丸美屋食品工業株式会社
https://cp.marumiya.co.jp/spring/quiz_cp.html
クローズドキャンペーンとは?
お買い上げ金額によるノベルティプレゼントやポイントアップキャンペーンなど、特定の条件を満たした人のみが参加できるキャンペーンです。特定のターゲットのみにアプローチし、特別感を演出するため、参加者の高いエンゲージメントを得ることができます。
<主な手法>
・レシートキャンペーン
商品を購入した際のレシートをハガキに貼付するか、スマートフォンで撮影してウェブサイトにアップロードして応募するキャンペーンです。
<参考>春のお弁当まつりキャンペーン2025|石井食品株式会社
https://www.smartcross.jp/obentokun25/
<参考>春の新生活応援キャンペーン|株式会社明治
https://www.meiji.co.jp/products/brand/cmp/close2503/
・シリアルナンバーキャンペーン
商品に付属するシリアルナンバーやQRコードを使用して応募するキャンペーンです。
<参考>春の音ロトキャンペーン|ソニー株式会社
https://www.sony.jp/headphone/campaign/2025_otolotoharu/
・バーコードキャンペーン
商品を購入し、商品のバーコードを専用ハガキに貼付けるか、ウェブサイトで読み取って応募するキャンペーンです。
<参考>Pascoの春フェス|敷島製パン株式会社
https://www.pasconet.co.jp/campaign/5/index.html
・インスタントウィンキャンペーン
応募するとその場で当落が分かる形式のキャンペーンです。
<参考>Hi! kewpie ミッション「春野菜」|キユーピー株式会社
https://www.kewpie.co.jp/cp/202503-hikewpie-mission/
・マイレージキャンペーン
複数回の購入を条件とするキャンペーンです。購入ごとにポイントが貯まり、一定のポイントに達すると応募できる形式です。
<参考>春の4週連続G1キャンペーン|日本中央競馬会
https://jra.jp/special/clubjranet2025/index.html
景品表示法に気を付けよう
クローズドキャンペーンでは、景品表示法により、提供する景品の最高額や総額が制限されています。景品表示法とは、消費者が誤解を招くような表示や過大な景品の提供を防ぐための法律であり、「一般懸賞」「共同懸賞」「総付景品」に関して提供できる景品の限度額等が定められています。限度額を超える過大な景品の提供を行った場合などは罰則が科せられます。
<一般懸賞>単一の企業が実施するもので、商品購入者を対象に抽選で景品を提供します。
<共同懸賞>複数の企業や店舗が共同で実施するもので、商店街の抽選会などが該当します。
<総付景品>商品やサービスを購入した全ての人に景品を提供します。
一般懸賞における景品類の限度額
・取引価額が5000円未満の場合
<最高額>取引価額の20倍 <総額>懸賞に係る売上予定総額の2%
・取引価額:5000円以上の場合
<最高額>10万円 <総額>懸賞に係る売上予定総額の2%
共同懸賞における景品類の限度額
<最高額>取引価額にかかわらず30万円 <総額>懸賞に係る売上予定総額の3%
総付景品の限度額
◆取引価額1000円未満の場合 <景品の最高額>200円
◆取引価額1000円以上の場合 <景品の最高額>取引価額の10分の2
※消費者庁「景品表示法」より引用
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/premium_regulation/
WebサイトやSNSを活用したキャンペーンが主流となり、多くのユーザーの目に触れることが増えた半面、情報が溢れ、取捨選択される機会が多くなりました。より消費者に届くキャンペーンを実施するためには、「商品やサービスの特長をとらえた企画」が必要となります。