注目したいエコペーパーや印刷手法とは?SDGsにつながる印刷会社の施策
2023年12月8日
持続可能な開発目標として策定されたSDGsが近年益々注目されています。
よりよい世界を目指すため、2030年までに達成すべき目標として掲げられた17のゴール・169のターゲット。 今や企業ではこれらの実現のために様々な取り組みを行っています。
印刷会社が取り組めるSDGsとして、身近にできることがあるでしょうか?具体的な取り組みや、注目されている製品をご紹介します。
エコペーパーとは?SDGsにつながる様々な用紙
「エコペーパー」とは、環境に配慮した紙の総称です。
最近では少し変わった商品や、SDGsの目標達成に大きく繋がる商品も見かけるようになりました。
どんなものがあるのか、一部ご紹介します。
FSC®森林認証紙
FSC®森林認証紙は、適切に管理された森林の木材を使った紙のことです。
FSC(Forest Stewardship Council)が定めた規格に沿って認証された紙のことを指し、 管理された森林の木材を使用しているため、違法に伐採された木材が使われることがありません。
適切な管理をされた森林の木材を使用した製品には、FSC®のロゴマークが付けられ、製品が購入される ことによりこの森林の管理を担う林業者や地域の支援につながります。
非木材紙
森林の過剰伐採の軽減に木材以外を使った紙です。
コットン、竹、ケナフ、バガスなど、さまざまな種類のものがあります。
・バナナペーパー
バナナペーパーは、オーガニックバナナの茎から採れる繊維と、古紙やFSC®森林認証のパルプと混ぜ合わせて作られた紙です。
樹木と違い一年で再生するバナナの、これまで廃棄されていた茎の部分を使用することにより、資材の無駄遣いを防ぎます。
また、バナナの原産地であるアフリカ南部・ザンビアでは、深刻な貧困が原因で密猟や違法の森林伐採が問題になっていましたが、この新たなプロジェクトを立ち上げたことで、バナナの茎から繊維を採取・乾燥し、資材として発送するという役割をザンビアで行い、貧困に苦しむ層に雇用を与え、それにより環境や野生動物の保護に貢献しました。
また売り上げの一部を、充分な教育を受けられないアフリカの女性や子供たちの教育支援に充てることも実現しています。
SDGsで掲げるすべての項目に当てはまる、近年注目されているエコペーパーで、導入を検討している企業も増えてきています。
この紙は、日本初のフェアトレード認証の紙で、商品名を「ワンプラネット・ペーパー®」ともいいます。
名刺や卒業証書など、様々な商品に使用されています。
再生紙
段ボールや雑誌、新聞などの古紙を再利用して作られた紙です。
一度廃棄されたものから新たな価値を生み出すアップサイクルの観点から、近年ではユニークな再生紙が作られています。
・シードペーパー
様々な花や植物の種を紙に練りこんで作られた、古紙100%のリサイクルペーパーです。
一晩水につけて土に埋めると数日で花が咲くという、贈り物に喜ばれそうな楽しい商品です。
ぼこぼことした独特な風合いで、名刺やブランドタグなどにも使用されています。
土に還る再生紙、シードペーパーで地球育て「seed paper」
・Sumideco Paper
「廃棄物」を炭化して再生紙に混ぜ込み作られた、炭の機能を持った紙です。
消臭効果、防カビ、抗菌など、炭の持つ効能も期待できる商品です。
SUMIDECO | 山陽製紙株式会社 公式サイト (sanyo-paper.co.jp)
この他にも様々な環境に配慮した用紙が作られています。
このような紙を利用し、これまでプラスチックを使用していたパッケージやカトラリーを紙で代用している商品もよく見かけますね。
身近なところにもSDGsを意識した取り組みが実践されているので、販促担当の方は特に注目してみるといいのではないでしょうか?
印刷会社が今後注目したいエコな印刷手法
今後、BtoB企業は特に、SDGsに積極的に取り組んでいる会社を選択することが重要になってきます。
SDGsに積極的に取り組んでいる会社を選ぶことで、自ずと自社も社会に貢献する基盤ができていきます。
そんな中で、印刷会社が選ばれる企業になるため、取り組めるエコな活動はどんなものがあるでしょうか?
環境配慮型インキ使用
ベジタブルオイルインキ(植物油インキ)やノンVOCインキなど、環境に配慮したインキを使用することで、大気汚染防止に貢献します。
水なし印刷
水の代わりにシリコンゴム層を利用するため、有害物質を含む廃液を出しません。
空気や水を汚さない地球環境にやさしい印刷です。
無駄のない生産計画の立案
生産計画を立てることで、余分な印刷物の発生を抑え、資源の節約に貢献します。
タカラサプライコミュニケーションズでのSDGsに貢献する取り組みを一部ご紹介します。
環境適合印刷
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SOYインキ、FSC®認証紙
大平印刷は、1999年にSOYインキマーク使用権を取得し、2005年にFSC認証を取得しました。
「森林認証紙」や「植物油インキ」を使用することにより、SDGs最大の課題とされる「陸の豊かさも守ろう」と「気候変動に具体的な対策を」の2つに取り組むことができます。 -
水なしオフセット印刷
水なしオフセット印刷をとりいれることにより、有害物質を含む廃液を出さず、空気や水を汚さない環境に優しい印刷を目指します。
また、刷版工程を無処理版化することで、現像機の稼働によるCO2の排出ゼロ化と、現像液や有害物質を含む廃液を出さない仕組みを確立しました。 -
タカラサプライコミュニケーションズ オリジナルリサイクル黒色インキ「ecoクロ」の使用を開始しました。
「ecoクロ」は、生産工程上、使いきれないインキを再利用したリサイクルインキです。
ecoクロはご採用いただくことで、産業廃棄物を削減するエコ活動と、黒色インキの使用を抑制する資源の有効活用に貢献することができます。また印刷物にecoクロのロゴマークをご使用いただくことで、お客様のCSR活動としてアピールいただくことも可能です。
【環境にやさしい取り組み】タカラサプライコミュニケーションズ オリジナルリサイクルインキ「ecoクロ(エコクロ)」の取り扱いを開始しました。
チャリティペーパー
「チャリティーペーパー」とは、日本紙パルプ商事様と共同で考察した寄付金を含んだ、弊社のオリジナル印刷用紙です。
印刷物に「チャリティーペーパー」をお選びいただくことで、支援を必要とされている方々へ寄付金を送ることができます。
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ワクチンペーパー
認定NPO法人世界の子どもにワクチンを日本委員会(JCV)を支援します。 -
赤十字ペーパー
国内外で活動している「日本赤十字社 東京都支部」に寄付します。 -
盲導犬支援ペーパー
盲導犬の育成、普及活動を行う「公益財団法人 日本盲導犬協会」に寄付します。 -
FSC®認証 ワクチンペーパー
「FSC®認証 ワクチンペーパー」はFSC®認証紙を使用し、かつ印刷物に使用した用紙換算で「世界の子どもにワクチンを 日本委員会(JCV)」に寄付金を贈る当社オリジナルの社会貢献型の印刷用紙です。
本用紙の寄付金額は用紙1kgあたり2円とし、「世界の子どもにワクチンを 日本委員会(JCV)」に寄付いたします。
【人と環境にやさしいサステナブルな取り組み】「FSC®認証 ワクチンペーパー」の取り扱いを開始しました
アップサイクルプリンティング(友禅印刷)
残渣物を有効利用する弊社オリジナルの印刷手法「友禅印刷」
糊に色や残渣物を混ぜて、印刷の版を型の代わりにすることで、友禅染のような多彩な色調が表現できます。
本来捨てるはずのもの(残渣物)を活用し、新たな価値を生み出す“アップサイクル”としてご提案することができます。
アップサイクルプリンティング(友禅印刷) - タカラサプライコミュニケーションズ
こちらの記事も合わせてご覧ください アップサイクルとは?リサイクル、リメイクとの違いと 大平印刷での実例をご紹介します - たkタカラサプライコミュニケーションズ
「友禅印刷」
https://www.takara-sc.co.jp/yuzen/
友禅印刷ご紹介動画
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