アップサイクルってどんな取り組み？廃材から生まれる新しい価値と事例紹介
2023年9月6日
アップサイクルとはどんなものか
アップサイクルとは、廃棄されるものや不要になったものに手を加え、新たな価値を持つ商品に生まれ変わらせることです。たとえば、形が不揃いで出荷できない野菜や、廃棄される皮などを原料に、ジャムや染物など別の製品を作ることで、新たな価値を与えることがアップサイクルと呼ばれます。
「創造的再利用」とも呼ばれ、製造過程で出る端材や廃棄物をアップグレードすることで、フードロスの防止やごみの削減につながり、SDGsにも関連する取り組みとして、近年注目されています。
アップサイクル、リサイクル、リメイクの違い
●リサイクル
不要になった製品を資源として再利用すること（一度資源に戻すこと）
●リメイク
古い製品に手を加えてアレンジすること（元の価値を維持または少し変化すること）
●アップサイクル
廃棄物に新たな価値を加えて再生すること（元の価値よりも高めること）
たとえば、古着をバッグや小物に作り替えるのはアップサイクル。
一方、アップリケを付けたり染め直したりするのはリメイクです。
アップサイクルは「付加価値の創出」がポイントになります。
ダウンサイクルとの違い
アップサイクルの対義語として「ダウンサイクル」があります。
これは、元の製品よりも価値が下がる再利用方法です。
例：古着を雑巾にする、チラシの裏をメモ帳にする
再利用できる点では共通していますが、寿命が短く、再び廃棄される可能性が高いというデメリットがあります。
「3R(スリーアール)」とは？
資源を守るための基本的な考え方として「3R」があります。
Reduce（リデュース）：ごみの発生を減らす
Reuse（リユース）：繰り返し使う
Recycle（リサイクル）：資源として再利用する
この３つの中でも、リデュース→リユース→リサイクルの順で優先されるとされています。
アップサイクルのメリットとデメリット
■メリット
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環境面への配慮
廃棄物を再利用することで、資源の節約、ごみの削減や食品ロスの課題にも貢献します。海洋プラスチックを回収して新たな商品を生み出す企業なども増えていますね。 -
新たなビジネスチャンスが生まれる
食品業界とファッション業界とのコラボなど、普段はリンクしない業界への進出の機会が拓け、新たなブランド展開など可能性が広がります。
■デメリット
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材料の安定供給が難しい
アップサイクルの材料は廃棄物や残渣物です。これらは量が一定でないため、量産には不向きです。 -
製品開発に時間とコストがかかる
廃棄物を利用するにあたり、新しい技術やノウハウが必要となり、開発までにコストや時間がかかってしまいます。
タカラサプライコミュニケーションズのアップサイクル事例
タカラサプライコミュニケーションズでは、当社独自印刷手法「友禅印刷」を活用し、アップサイクルに繋がる取り組みを行っています。
◆日農グループ様
赤シソの残渣（ざんさ）を再利用 アップサイクル技術により作られたノートと名刺
◆シオノギヘルスケア株式会社様
廃棄されるガゴメ昆布を友禅印刷で再利用 SDGsに貢献するカトラリーセット
